日中の活動は今日26日、ほりでぃは明日27日が仕事納めです。
島地区のホームは365日体制ですので、法 人すべての動きが止まるわけではありません。
年末年始は、それぞれの担う部署はちがえど、私たちはいぶ き福祉会というチームで仲間の「生きる」を支えていることを改めて確認するよい機会だと思っています。
先週、FACEBOOK上である投稿を眼にしました。
福島の障害者作業所がトートバッグを生産するために デニム生地を集めているというものでした。
どうもいろんな人から使わないデニムを一本一本集めようとし ているようで、それが途方もない労力を要することや、おそらく求める量を集めきることがかぎりなく不可 能に近いことは容易に想像できました。
ほとんど間をおくことなく投稿をした知人にメールを送っていまし た。
すぐに動く気になったのには2つの理由があります。
ひとつはデニムの調達に協力できるかもしれない と思ったから。
もうひとつは、福島だから…。
やはり私たちの仕事にとって、フクシマは大きな意味をもっていると思っています。
もちろんきっかけは 東日本の震災です。
震災直後、現地では誰もが大変で「とても障害者どころではない」状況がありました。
震災だけでも大変だったのにさらに追い打ちをかけるように、原発の脅威にさらされ、多くの人がその地 を離れざるをえなくなりました。
その中で、障害のある人やその家族は自分では逃げることも、遠くに移り 住むこともできず、一年二年とたち、表面的には落ち着いた暮らしが戻ってきても、障害のある人を支える 人材や地域の人の輪がなくなってしまったり、作業所の仕事が途切れ、彼らのわずかな収入すらなくなって しまう危機に直面したりしました。
それは福島に限ったことではありませんでした。
それでもその危機が一 番根深く、困難だったのが福島でした。
福島に思うところはもうひとつあります。
当地の復興支援に駆けずり回ったのが舞鶴福祉会ほのぼのやの 西澤さんでした。
第二いぶきにも何回か顔をだしてくれた強面のやさしい親分です。
その西澤さんが脳梗塞 で倒れたのが一年前。
幸い命はとどめたものの、まだ復職には遠い状況です。
その西澤さんに北川はとても お世話になりました。
ここまで引っ張ってきてもらったといっても過言ではありません。
志半ば状態となっ ている西澤さんのフクシマ支援を少し引き継げたような、少し恩返しができているような気がしたのかもし れません。
いざ、デニムについてのやりとりしてみると、今回デニムを集めていたのは「被災地障害者支援ネットワー クふくしま」という団体でした。
震災後にできた支援ネットワークで、その中心に西澤さんがいました。
そ の中でも、作業所の仕事づくりの活動を連携しておこなっているのが「つながり∞ふくしま」というもの。
実は北川も、震災からほぼ一年後の2月末に北川も現地を訪ねたことがあります。
西澤さんと一緒に。
被災地の方々しかり、当事者にならないとわからないことはたくさんあります。
わからないからといって 終わらせてしまったり、わかってもらえないからとつきはなしてしまうことは簡単ですが、そのセリフひと つ、その態度ひとつで、つながる機会を失ってしまうことはとてももったいないことです。
でもそんな場面 は、「当事者」を男女や年齢差、所属や立場、経験のちがいに置き換えれば、日常いくらでもあります。
大 切なのはそれを乗り越えるつながりを見つけること。
つながりを見つけるために、向き合う相手に思いをは せることなのかなと思います。
それでも、「わからないから…」と言ってしまうのはなぜだろう….
それはそ れで静かに考え続けながら。
 つながりを求め合う立場で、今回福島の方々と何かの仕事を作れそうなことは、とても幸せなことです。
動いたもうひとつの理由。個人的にご紹介したルートを通じて、デニムの調達は思いのほか順調に進んでいます。
福島の現地では新しい年にむけ て新たな希望を感じる年越しになりそうだということ。
たった一週間、そのやりとりを通じて、実はどんどん自分自身が元気になるのを感じてい ました。
ちょっとしたことでも誰かの力になれることで人って元気になれるんだなあと改めて思った次第で す。
そんな話をしていると「人のためは自分のためだからね!」とつぶやいてくれる人がいました。
北川のモットーのひとつは、win-winではなくhappy-happyで行こう!
勝ち組なんて目指さずに、みんな が幸せになることを追求していくということ。
やはり間違っていないと思うし、夢じゃないと思っています。
ちなみに篠笛奏者の狩野さんも、バブル絶頂期に一流企業に目もくれず、人を幸せにするために自分ができ ること、それがミュージシャンの道だったと教えてくれました。
新年を迎えるにもう一度ゆっくり考えなおしてみようと思っています。
自分の身の振り方。
10年後のいぶきのためにできること。
そして未来に引き継いでいくこの国のカタチについて。
いろいろあった一年です。
でも何もない一年もまたありません.
ひとつひとつ受け止めていきたいと思いま す。
一年間お疲れ様でした。
来年もとびっきりの一年にします。
みんなでそうできると嬉しく思います。
・つながり福島 http://www13.plala.or.jp/salonshinsei/index.html
・! 南相馬ファクトリー http://www.minamisoma-factory.com/index.html