体操の内村くんや陸上の室伏さん、そしてフェンシングの太田くんたちの活躍冷めやらぬ 8 月 6 日の朝。
昨年は出張先の銀座のホテルでひとりテレビをじっと見つめていまし た。
今年は家族とともに自宅で迎えたのに、どこか気持ちが高揚していて、しっかり心を鎮める時間が足りなかったと反省しました。
忘れないと生きていけないほどの苦しみや悲しみもあるけれども、「忘れてはいけないこと」があることもこれまた真実。
だからこうしてみんなで語り継ぐのだと思います。
「平和への誓い」
67 年前、一発の原子爆弾によって、広島の街は、爆風がかけめぐり、火の海となりました。
たくさんの人の尊い命が、一瞬のうちに奪われました。
建物の下敷きになった人、大やけどを負った人、家族を探し叫び続けた人。
身も心も深く傷つけられ、今もその被害に苦しむ人がたくさんいます。
あの日のことを、何十年もの間、誰にも、家族にも話さなかった祖父。
ずっとずっと苦しんでいた。
でも、一生懸命話してくれた。
戦争によって奪われた一つひとつの命の重み。
残された人たちの生きようとする強い気持ち。
伝えておきたいという思いが、心に強く響きました。
故郷を離れ、広島の小学校に通うことになったわたしたちの仲間。
はじめは、震災のことや福島から来たことを話せなかった。
家族が一緒に生活できないこと、突然、友だちと離ればなれになり、今も会えないこと。
でも、勇気を出して話してくれました。
「わかってくれて、ありがとう。広島に来てよかった。」
その言葉がうれしかった。
つらい出来事を、同じように体験することはできないけれど、 わたしたちは、想像することによって、共感することができます。
悲しい過去を変えることはできないけれど、 わたしたちは、未来をつくるための夢と希望をもつことができます。
平和はわたしたちでつくるものです。
身近なところに、できることがあります。
違いを認め合い、相手の立場になって考えることも平和です。
思いを伝え合い、力を合わせ支え合うことも平和です。
わたしたちは、平和をつくり続けます。
仲間とともに、行動していくことを誓います。
平成24年(2012年)8月6日
こども代表 広島市立比治山小学校 6年 三保 竜己
広島市立安北小学校 6年 遠藤 真優