Collaboration vol.23

横山理事長からの紹介ではじまった司法修習生の実習も6年目になります。今横山事務所におられる神谷さんと竹内藍さんとのアクシデント!は今でも微笑ましい語り草になっていますね。年1回のこの実習は北川にとって、実習を受け入れることに対する意識を再確認するのに実はいい機会になっています。
 はじめの頃、正直にいうと、彼らに対してある種の緊張感がありました。頭の中では、「彼らは学生ではないから」という整理をしていましたが、言い換えるとそれは彼らがゆくゆくは弁護士や裁判官になる人たちであり、俗にいう「偉い人」の卵だったりすることや、それに対する自身の中にあるコンプレックス?という代物の現れだったかもしれません。実は北川自身も以前そちら関係を志して叶わなかった思い出(笑)があります。司法修習の実習は2年間。その間に、裁判所、検察庁、弁護士事務所の各現場をまわり、その後、どの分野に進むかを選択することになるそうです。
 ところで、彼ら法曹界を担っていく人たちが、この現場を肌で感じる機会をもってくれることを大変有意義なことだと思っています。横山事務所にも「障害のある人」が当事者として関係している案件もよくあるようですし、いぶきの仲間に関する件でお世話になった方もおられます。また新聞の社会面に事件と「障害」を絡めた記事が載ることも少なくなかったり、報道はされなかったけれども実は・・・ということもあります。そういうネガティヴな件でばかりクローズアップされることは実はとても残念ではありますが、少なくともそういう自体に陥ったときに接することになる法曹関係の方々の頭の片隅にでも、「障害のある人のひとりの人としての姿」があるのとないのとではそのときの姿勢や思いが大きく変わってくるかもしれません。ちなみに先日のアトラス武芸川の小切手不渡りの際に商品の引取りに立ち会われた弁護士さん、そして県の弁護士会で今回の実習を担当されている弁護士さん、いずれも以前に第二いぶきで実習されたことのある方々でした。いろいろな場面で支え力になってくれる人が増えていくことの重みをいぶきはこの20年間に十分すぎるほど感じているはずです。
 そういうことを感じ直してみたときに、じゃあ司法修習生以外の実習生についてはどうだろうかと思うのです。数が多かったり、活動へのいろいろな影響があったりすることも事実ですが、この出屋敷の地で、いぶきと彼らとの線が一度交わり、その後、彼らの線が太くなったり、向きが変わったり、そしてまたいつ、どういう形かはわかりませんが、いぶきの線と交わることがあるかもしれませんね。
 普段なかなかその場では考えられないことも、折々で前向きに考え直すことができれば幸いです。