2020-0105 LITALICO研究所 OPEN LAB #7

今月末、LITALICO OPEN LABの第7回セミナーに登壇します。
昨年5月末、敬愛する鈴木悠平さんから打診をいただいたときには正直びっくりして、思わず「私でいいんですか?!」とマジレスをしてしまいました。
第1回には熊谷晋一郎先生が登場されたりするわけで、さすがに大丈夫かなあ…と不安もよぎったりもして。

基本的に登壇のお声掛けは自身の学びといぶき福祉会のことをしっていただく機会としてできるかぎりお引き受けしています。
今回もビビリはしましたが、お邪魔しない選択肢はなく、あらためて背筋を伸ばして、ぜひともよろしくお願いいたしますと申し上げた次第です。

お会いしたかった小澤いぶきさんとご一緒できることも楽しみです。すでにお名前で勝手に親近感を持っています。

まだ申込みも可能かもしれません。
ちなみに今回のOPEN Labの大きな特徴はオンライン参加ができること。
当日会場に来ることができない方ともつながる網の目を丁寧に紡ぎたいという鈴木さんがこだわったポイントです。
共感します。
よろしければリンク先ご覧ください。

LITALICO研究所 OPEN LAB #7:コミュニティは誰を救うのか – 関係の網の目から希望を紡ぐ

(以下、イベントページから転載)
誰もが見えない不安のなかで、現代を生きている

2016年の相模原障害者施設殺傷事件。更に今年2019年に起きた、川崎・登戸の20人殺傷事件、元農林水産省事務次官による息子殺傷事件。福祉施設から朝の通学路、そして親子が過ごす自宅の一室で。今日も明日も続いていくと思っていた「日常」が、突如足元から崩れ落ちてしまうかのような事件が起こるなか、障害のある人やそのご家族、それだけではなくこの現代を生きる人たちの多くが見えない不安にさらされて生きているように思います。

社会的弱者と言える立場の人たちを標的にする行為自体にはっきりとNOを言わねばならないと思うと同時に、加害者をしてそうした行為に至らせた、今の社会全体に染み渡る「役に立たない」ことへの恐れー生産性と自己責任の呪いにどう抗うことができるのか。難しい宿題を突きつけられたような感覚です。

特効薬はないのかもしれません。ですが、見えない不安の中で手近な「誰か」が標的にされる、そんな連鎖を防ぐためには、日本や世界の各地で、多様な人たちが共に生きる、寛容なコミュニティを網の目のように広げていくことが何よりも重要なのではないでしょうか。

日常から、小さな希望の芽を

誰もが安心して「ここにいていい」と思える居場所をつくること。敵と味方、強者と弱者といった分断を超えて、異なる「私たち」が共に在るための地平を開くこと。

OPEN LAB第7回の講義では、日常から小さな希望の芽を育んでいく方法について、多様な人たちがかかわりあうコミュニティを営んできたゲストの方々と考えます。

1人目のゲストは、PIECES代表・児童精神科医の小澤いぶきさん。子どもたちの周りに、人の想像力から生まれる優しいつながりが溢れる社会を実現したいという思いから、NPO法人PIECESを設立。孤立した子ども達と信頼関係を築いていくコミュニティユースワーカーという役割を担う人の育成や、地域の中で子どもも大人も安心して過ごせる場作りなどを行っています。

2人目のゲストは、いぶき福祉会理事の北川雄史さん。生活介護や放課後等デイサービス、就労継続支援といった福祉サービスを通して重度の障害のある人たちの暮らしを支えながら、モノづくりやブランド開発を通して、多様な人たちが交わり合う地域コミュニティを育んでいます。

3人目のゲストは、精神科医の森川すいめいさん。板橋区みどりの杜クリニック院長として精神障害のある方々の対話と治療を続けるほか、ホームレス状態の人々を支援するNPO法人TENOHASHI理事として東京都・池袋で炊き出しや医療相談などに携わっています。また、自殺希少地域でのフィールドワークを通して、多様な人が多様なまま共存するコミュニティのあり方についての研究や情報発信も行われています。

同じだけれどちがう、ちがうけれど同じ。人と人との「間」に多様で豊かな関係性を育んでいくことが、私たちの想像力を広げ、共に生きるための知恵をもたらしてくれる。そんな願いと希望を抱きながら、対話の場を開きたいと思います。