少しこじんまりした送別会のあと。連れられるままにカラオケに行きました。こんなことは年に一度あるかないか。
日も変わろうかという頃。
さくらのメロディにあわせて壁に映し出された映像がとても美しく、思わずシャッターを押しました。
凛としたシルエットを眺めながら、「こいつはもう枝じゃなくって、立派な幹なだよな」と思っていました。
この幹が大好きで、のびのびと茂っているスタッフがたくさんいます。
若いスタッフたちにとって、頼ることができ、頼ってもらえる時があり、ああありたいと目指すことができ、こうあれよと背中と眼で語ってくれる先輩や上司がいることはとても幸せなことです。
残念ながら私自身は今の職場ではそういう存在を得ることができませんでした。その分、少なくともそんな先輩や上司になろうと心してきた20年間でした。
果たしてそうなれているかどうかは別として、今、そんなスタッフがいることは確かです。
立派な幹だな。
だったら私は、思う存分根っこになろうか…。
白壁に花咲くサクラを眺めながら。
しみじみと思ってしまいました。
その方が性分に合っている気がします。
しんみりしているわけではありません。
なんだかとっても嬉しかったのです。
カラオケでよかったかもな。
二軒目、いつものように飲み屋さんにいっていたら、きっと語るばかりで気付かなかったかもしれません。
眺め、感じる…。
酔いも手伝って、少し心がゆるみました。