僕に日本酒の味を教えてくれた酒蔵があります。
常滑にある澤田酒造「白老」さん。
米にも水にも製法にもこだわりをすてず、はやりを追わず、醸造の盛んな知多半島の蔵本としての誇りを捨てず、ただただ、酒の味を追求してこられた蔵。
2月の蔵開放には、この小さな蔵に数千人の人が押し寄せます。
それでも決してイベントにはしたくないと蔵人はおっしゃいます。
白老の酒を愛してくださる方が集う、温かい場であり続けたいと…。
参加すればわかります!
僕は偉そうに酒を語ることはできないのですが、僕はこの蔵の空気がたまらなく好きです。
一昨日は、蔵で作った梅酒「白老梅」の梅の実をいただきにあがりました。(リンク先も是非ご覧ください)
江戸時代の製法を復刻して作ったこだわりの梅酒。
梅の実もただの梅じゃありません!
第二いぶき・りすのほっぺの梅ジャムは、この梅の実をひとつひとつ丁寧にほぐして作っています。
数年前には、蔵の方みなさんそろって、マイクロバス仕立てて第二いぶきに「研修」に来てくださりました。
利用者さんたちが、梅ジャムを作っている様子を熱心にご覧になり、製法を確認されながら「丁寧に作ってくれて嬉しい。製法も衛生面もきっちりとしていて、こうして見せてもらうことで私たちももっと頑張ろうと思う」と言ってくださったことを覚えています。
澤田酒造さんとのおつきあいはもう8年になります。
きっかけは招き猫マドレーヌです。
常滑でマドレーヌの打合せをした時に、ふと目に留まった酒粕。
「そういえば、いい酒蔵があるっていってたなあ…。パウンドケーキに酒粕入れるとおいしいんだよなあ…。ということは?!」
常滑の名産の招き猫のカタチをしたお菓子に常滑の酒蔵の酒粕を入れる…。
今から思えば特別なことではありませんが、まだ、農商工連携とか騒ぎ始められる前のこと。
僕にとっては、嬉しくなるような思いつきでした。(笑)
日を置くことなく、招き猫マドレーヌを手に酒粕を使わせていただきたいとお願いにあがったのがご縁の始まりです。
いろんなご紹介もあったかもしれません。
でも、はじめからとても自然にボクたちのことを受け止めてくださり、何より「つくり手」のパートナーとしてきちんと向き合ってくださったのは、澤田さんが最初だったように思います。
ボクたちの中に、そういう感覚が芽生えた出会いでした。
そしてこれまで、ずっとそのスタンスが変わることはありませんでしたし、これからもそうしてくださるような信頼感が、僕の中にはあります。
そう、梅の実の利用のことも、初めてお邪魔したその日から始まったものでした。
こういう出会いに、第二いぶきのモノづくりは育てられてきました。
一昨日お邪魔したときに、感動することがありました。
若奥さん(普段は下の名前で呼ばせていただいているので、そう呼ぶのは恥ずかしいのですが…)の襟元に、さりげなく百々染のストールがまかれていました。
去年、ご長男の出産お祝いに差し上げたもの。
それをしっかり「普段使い」(これ大事!)してくださっている!
早々に、第二いぶきに速報したことはいうまでもありません。
今週末の楽しみは、もちろん蔵の「ひやおろし」を味わうことです!